液晶ペンタブレット(以下液タブ)でデジタルイラストを描きたいけど、選び方がわからない。
液タブは値段が高いから、安い板タブレットにしようかな…。
そんな人に向けて、低価格(二万円台)の液タブとその性能、おすすめポイントをまとめました。
さらに値段の安い液タブを選ぶために注目すべき点や、同価格帯から選択する際の判断基準を5つのポイントとしてまとめています。
格安液タブを選ぶ5つのポイント
予算内で液タブを選ぶポイントは次の5つです。
- サイズ
- 色域カバー率
- ファンクションキーの数
- 応答速度
- 付属品・購入特典
「あれ?筆圧レベルって大事なんじゃないの?」と思った方いるのでは。
液タブでは筆圧レベル最高値の8192が主流で全製品同じなので、今回は選択ポイントから外しています。
筆圧レベルとは、絵を描く時ペンにかかる力を感知する機能です。
数字が大きいほど微妙な力の強弱を読み取り、線の太さや入り抜きを忠実に反映します。
現在ペンタブレットの筆圧レベルは8192、4096、2048、1024のものがあります。
では、各項目を順番に見ていきましょう。
早くおすすめ液タブを見たい!という方は、下のボタンからどうぞ。
①サイズで選ぶ
ペンタブのサイズは作業環境(設置スペースの有無)や予算を考慮して決定してください。
価格については小型サイズほど安く、大型のペンタブは高い傾向にあります。
液タブは液晶画面を見ながら直接描画するので、予算が許せば大きめのサイズを選ぶ方が描きやすいと思います。
ただ、仮に小さめのものでも画面の拡大・縮小操作が可能なので、単純に作業スペースや価格を見て判断すればいいと思います。
②ショートカットキー数で選ぶ
ショートカットキーとは、ペイントソフトで使用頻度の高い機能を登録できるツールです。
ボタンを押すだけで機能の切り替えができ、数が多いほど作業効率が向上します。
同じ値段域の液タブなら、ショートカットキーの数で決断するのもいいと思います。
③色域カバー率
色域カバー率とは、液晶ディスプレイで再現可能な色の範囲を表す値です。
『Adobe RGB 90%』や『72% NTSC』と表記し、値が高いほど色が再現されやすくなります。
色域の規格はAdobe RGB、sRGB、NTSCと3種類あり厳密には違いがありますが、液タブ選びの上ではどれも変わらないものと考えていいです。
反対に色域カバー率が低いと、紙媒体への印刷や液晶画面での表示時に色の差異が大きく出ます。
当然、色域カバー率が高いほど液タブの値段も上がります。
安価かつ色の再現度を保つ目安としては、色域カバー率70%以上で選ぶといいでしょう。
④応答速度・スキャンレート
応答速度とは、液晶ディスプレイで画素(画面上のドット)の切り替え速度を表したものです。
「ms(ミリ秒)」という単位で表現され、値が低いほど色が速く切り替わります。
応答速度が速いほど、ペン動作のスピードが液晶表示に遅延なく反映されます。
また、ペンタブのメーカーによっては、応答速度と同様の指標としてスキャンレート(読み取り速度)を表記している所もあります。
スキャンレートとは、ペンの動きをデジタル変換する際、一秒間に読み取る回数です。
「pps(ポイント/秒)」という単位で表現され、数値が高いほどペンの動きに滑らかに反応します。
⑤付属品、購入特典の内容で選ぶ
液タブ本体とペン、コード、保証書・マニュアル類以外に付属品がつく製品もあります。
特に消耗品である替え芯の有無は確認しておきたいです。
手袋やペンホルダー、ペイントソフトが同梱されることもあり判断材料にしてもいいでしょう。
またネット販売では購入特典キャンペーンを実施している場合もあり、要チェックです。
次からは、これら5つのポイントを踏まえて、格安のおすすめペンタブを3種類ご紹介します。
格安おすすめ液タブを3種類紹介!
今回紹介する液タブ3種類の共通性能をリストアップしました。
- Windows、Mac OS いずれも対応
- Photoshop、SAI、CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)、Illustratorなど主要ペイントソフトで使用可能
- ペンはバッテリー充電不要
- 視野角は178°
- アンチグレアガラス・スクリーン搭載
視野角とは、画面を正確に(暗くならずに)見ることができる斜めの角度のことです。
今回紹介している液タブは全て視野角178°で現在販売されている中でも最高スペックといえる数値です。
また、アンチグレアとは光の反射や映り込みを抑制する加工処理を施した目に優しいものを指します。
どの液タブも上記の項目は満たしているという前提で見て下さい。
全部見るのは面倒!という方は、『まとめ:条件別おすすめ液タブ』を見てください。
XP-Pen Artist12
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XP-Pen Artist12
価格 | 21,998円 |
---|---|
筆圧レベル | 8192 |
サイズ(縦×横) | 21.9cm×36.4cm |
厚さ(最厚部) | 11.5mm |
ショートカットキー | 6個+タッチパッド |
色域レベル | 72% |
反応速度 | 14ms |
※価格はAmazonのもの。変更する可能性があります。
XP-Pen Artist12の付属品は次の7点です。
- デザインペン06
- HDMI Mac変換アダプター
- 3in1 USB-Cケーブル
- 替え芯(8本)
- ペンホルダー
- 二本指グローブ
- クリーニングクロス
XP-Pen Artist12のおすすめポイントは以下3点です。
- 激安
- Amazon特典1:Pixivプレミアム3ヶ月体験版
- Amazon特典2:Windows用ペイントソフトopenCanvas
- 左利き対応可能
まずは値段が安い!2万円ちょっとで液タブを入手できるなんて、いい時代になりましたね…。
プレゼントキャンペーン中で、Pixivプレミアム3ヶ月体験版とWindows用ペイントソフトopenCanvas(5,000円相当)が付いてきます。
スクリーンはアンチグレアに加えブルーライトカット処理も施されており、目にも配慮されています。
左利き対応可能で、値段・機能・特典ともにバランスの取れた一押し液タブです。
液晶画面は汚れたり傷ついたりしやすいので専用液晶保護フィルムは必須でしょう。
ガンガン使い込む予定ならデザインペン06専用替え芯が多めにあると安心です。
あと、液タブに角度をつけて描きたい方はタブレットスタンドも必要ですね。
HUION Kamvas Pro12
HUION Kamvas Pro12
価格 | 27,999円 |
---|---|
筆圧レベル | 8192 |
サイズ(縦×横) | 19.9cm×35cm |
厚さ(最厚部) | 11mm |
ショートカットキー | 4個+タッチバー |
色域レベル | Adobe RGB 92% |
スキャンレート | 266pps |
※価格はAmazonのもの。変更する可能性があります。
HUION Kamvas Pro12の付属品は次の8点です。
- 充電不要ペンPW507
- 3in1 USB-Cケーブル
- ドーナツ型ペン立てPH05
- 替え芯(10本)
- ペン先クリップ
- スタント
- 超極細繊維クリーニングクロス
- 電源アダプタ
HUION Kamvas Pro12のおすすめポイントは以下の3点です。
- 付属品が充実
- 傾き検知機能付きのペン
- 左利き対応可能
- 小さくて薄い
総合して一番付属品が多いです。液タブスタンドは角度を6段階(45°、41.5°、37°、22.5°、19.5°、14.5°)に変更できます。
角度変更可能な液タブスタンドは買うと結構高いので、初めから手に入るのは嬉しいですね。
傾き検知機能(検出能力±60°)搭載の高性能ペンが同梱されているのもお得感が高いです。
左利き対応も可能で使用者を選びません。サイズは他の液タブよりも少し小さくて薄く、持ち運びも楽そう。
専用替え芯PN05も10本付属しているので、他に絶対必要な物は保護フィルム位ですね。
目が疲れやすい方は、ブルーライトカット処理された液晶保護フィルムの使用がおすすめです。
GAOMON PD1161
GAOMON PD1161
価格 | 21,999円 |
---|---|
筆圧レベル | 8192 |
サイズ(縦×横) | 20cm×36.2cm |
厚さ(最厚部) | 13mm |
ショートカットキー | 8個 |
メニューキー | 5個 |
色域レベル | 72% NTSC |
反応速度 | 25ms |
※価格はAmazonのもの。変更する可能性があります。
GAOMON PD1161の付属品は次の5点です。
- 充電不要ペンAP50
- USB Type-Cケーブル
- ペンホルダーPH03
- 替え芯(8本)
- 二本指グローブ
GAOMON PD1161のおすすめポイントは以下4点です。
- 激安
- ショートカットキー8個
- メニューキー5個
価格の安さに加えて特徴的なのが8個のショートカットキーと5個のメニューキー。
ショートカットキーの数が他製品と比較して多いので効率よく作業できるでしょう。
また5個のメニューキー(AUTO、+、-、メニュー、電源)がサイドに搭載されており、片手で簡単に画面の色調、明暗、コントラストを調節できます。
電源が盤面でなく横側にあるので、絵を描いている時に間違って消してしまう事故も防げていいですね。
左利き対応の記述がないのは残念ですが、このショートカットキー、メニューキーのアドバンテージは大きいと思うので、右利きの方にはおすすめです。
こちらも液晶保護シートを使用するならブルーライトカットのものがおすすめです。
GAOMON専用液タブスタンドはありますが、ぶっちゃけ値段が高い(5,000円位する)のでサイズの合う他メーカーのものを代用するのが良さそうです。
まとめ:条件別おすすめペンタブ
値段、サイズ、購入特典など、条件別のおすすめペンタブを一問一答方式でまとめました。
ペンタブの選択に当たって重要視する項目がある方は参考にしてください。
値段が安いペンタブはXP-Pen Artist12とGAOMON PD1161で、それぞれ21,998円と21,999円です。
サイズを比較したい方のために比較表を作りました。
どの液タブも似たような大きさですが、HUION Kamvas Pro12が一番小さくて薄いです。
Artist12 |
縦21.9cm×横36.4cm 厚さ11.5mm |
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Kamvas Pro12 | 19.9cm×35cm
厚さ11mm |
PD1161 |
20cm×36.2cm 厚さ13mm |
ショートカットキーが最も多いペンタブはGAOMON PD1161で、8個備わっています。
またGAOMON PD1161には5個のメニューキーも備わっています。
付属品が充実しているペンタブはHUION Kamvas Pro12で、本体やペンなど基本セットの他に、ペン立て、替え芯(10本)ペン先クリップ、専用スタンド、超極細繊維クリーニングクロスが同梱されています。
XP-Pen Artist12には購入特典(Amazon限定)としてPixivプレミアム3ヶ月体験版とWindows用ペイントソフトopenCanvasが付属します。
価格、サイズ、付属品、特典など総合的に見てバランスが良いのはXP-Pen Artist12だと思います。
液タブ一台目を検討している方も、この3種類の中から選べばまず間違いないと思います。
使用頻度や目的、設置環境などに合わせて自分にぴったりの一台を探してくださいね。